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2012年8月24日 (金)

北京の風

そのとき、長男は天壇公園で中国の老男女に勧められ〝蹴羽根〝の輪の中にいました。その夜、僕はビールを片手に平日にもかかわらず超熱気の北京の中心〝王府井〝の街中を徘徊していました。

メディアの報道によれば日中間の尖閣領土問題が発端となり北京の日本大使館前では中国人によるデモが行われ、両国間には不穏な緊張感が高まっていた。とのことのようです・・・。

「食べ物がちょっと…」「マナーが悪いし…」「トイレが汚いし…」。。。多くの日本人女性が訪中を敬遠する理由です。僕の妻と娘もまさにその日本人女性です。そうかそうでないかと問われればそうだったのかもしれません。ビジネスクラスでヨーロッパを旅する当店のお客様の面々に今回の旅をどのようにお話すればいいのだろうか・・・むしろ話さない方がいいのかもしれない・・・。このおもしろさを理解していただくには言葉で説明することは容易ではないと考えています。僕らにとって共産圏というイメージは個々の主張、自由を拘束をされているという印象があります。自由の反対が不自由というのであれば僕の眼から見た北京という街は間違いなく〝自由〝な匂いでした。よもや世界第2位の経済発展国であることを象徴するかのように立ち並ぶ近代高層ビルと世界のファッションブランドショップの数々、ドイツ高級車の大渋滞の間には錆びたリヤカーで必死に何かを売る人達、いたるところにあるごみ箱に何かを拾い集める人と食べ物をあさる人、同じ時空の中で近代と昔の懐かしさがぐちゃぐちゃに入交り、貪欲に成長を求めていく人達のパワーの狭間で今を生きていくことだけのパワーとが融合しあう街。

特別欲しいものもない。こうなりたいという希望もさほどない。考えるこれからのことといえば今の仕事を続けていけるかどうかとその先の老後。やる気はあるのだけどなかなか出ない・・・。この国では感じることの出来ない〝原点〝。

乾いた風は北京の汚れた空気だというふうに聞いていたのですがとても心地がよかったです。その土地が好きか嫌いかは風と匂いで決まります。生きているというエネルギッシュな風と中華料理が苦手な僕がこの街の香りさえも好きになってしまう心地のいい風、大きく響きわたる街の声が入り混じった風。

日本に帰ることが寂しくなるくらい、もっともっと北京にいたい、そんな気持ちになりました。。。 (嫁がいなかったからなのかな・・・。)





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