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2016年11月25日 (金)

愛しの子どもたち

小学校の敷地内の浜風商店街、そのからすや食堂で出会った1年生のかわいい少女。
帰り際、校門から僕らお見送りしてくれました。
「バイ・バーイ」といつまでも手を振ってくれていた。子どもの必殺技・見えなくなるまでバイ・バイこれをされると大人は永遠に脳裏にメモリーされてしまう。
今も、あの少女のその姿が鮮明に浮かんでしまう。。。あーまた会いたい。。。

自主避難していじめを受けていた少年が横浜に移り住んだのもこの少女くらいのときだったのだろうと想像しました。

この久之浜地域は第一原発から35kmです。避難指定地域ではないので賠償金などは出ていません。漁業地域でもありますのでもちろん仕事はなくなります。風評被害などもありますので漁業以外でも仕事は激減しました、生活収入のため、被曝リスクのため、土地を離れる方々は多くいます。それはあくまで自主避難です。150万円の賠償金をもらった人はいません。津波で失った家やお店の再建に対する行政からの優遇措置はありますがそれらは原発事故による措置ではありません。
いじめを受けていた少年のご両親も避難指定区域の方ではないため俗に言われている一人毎月10万円の補償は受けていません。
慣れない土地で仕事を見つけ、がんばっているお父さんの背中を見て少年はいじめに負けず、死ぬことをこらえ懸命に生きていきました。
中学1年生になったその少年からのメッセージ
「僕のようにいじめに苦しんでいる全国の子どもを助けてほしい。とにかく死んでほしくない。死んじゃったら何も訴えられなくなる。必ず助けてくれる大人はいる。死を選ばないでと伝えて欲しい。」

必ず助けてくれる大人のその先頭でありたいです。

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2016年11月23日 (水)

聖礼の地

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早朝におきた地震はマグニチュード7.4、津波の高さは100cm。そんなことが数時間前に起きたとは思えないこの海に僕はまたいました。

震災から5年半、被災地・いわき市久之浜も着実に前に向かって歩んでいます。当店ではたくさんのお客方から応援の募金をお預かりしてまいりました。こうした募金活動という支援から別の形の応援へと変えていく次のスタートにしたいと考えています。
その最後となる募金箱を届けるために避難勧告が出されている現地へと逆行していきました。

あらゆる規制の中で東京→いわきまではなんとかたどりつきました。いわきから久之浜、海沿いを走る常磐線はもちろん運行休止。東京↔いわきの往復運賃をかけてタクシーで到着しました。
Sscn5492_2浜風商店街。さすがにこの状況での訪問には皆さんびっくりされてました。5年半を過ぎたこの仮設プレハブ商店街も今年いっぱいで撤去というウワサを聞いて焦ってやってきたのですがもうしばらく大丈夫のようです。Sscn5494




現場を確認しました。人手も資材も足りず再建はまだまだ先になるようでした。まずは東京が最優先なのでしょう。

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からすや食堂のテレビでは全国ネットにて、まさにそこの海の津波情報をLIVE中継していて、僕はそれを生ビールに餃子を頬張り見ておりました。。。Sscn5495_2

この浜風商店街は生徒150人が在籍する久之浜第一小学校の校庭敷地内にあります。この日は津波警報のため臨時休校となり子供たちの校庭での笑い声が聞くことはできませんでした。
策に覆われていtのですが、校庭内に深く埋めていた高線量の土を掘り戻し中間貯蔵地に運ぶ作業中でした。そうしたおかげで避難指定されていたこの小学校に避難することができなかったようです。

小学校の休校のため、昼食を食べに来た1年生の女の子の親子と遭遇しました。生ビール5杯飲んでるオジサンに対してでもとてもなつっこく、かわいい女の子でした。
もし、この先、彼女が東京に出てくることになって、この素敵な土地で生まれ育ったことを誹謗するような世の中ではあってはいけない。そうしてはいけない。酔っ払いのオジサンは固く心に誓いました。
Sscn5491今回の募金額は27415円。現地でお渡しできたことをご報告させていただき、これまでご協力いただいた全員のお客様へは心より・心から 感謝いたします。。。

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Sscn5490_2津波注意報は解除されておらず、沿岸市域はもちろん立ち入り禁止でした。それでもここに来れば必ず導かれるので秋義神社にお参りします。そして大勢の人たちを飲み込んだ海の声を聞きます。

この土地に通い、いろいろな想いをしてきました。ブログでもたくさん表現してきました。
今はこのたくさんの感情が僕の持っている言葉という表現方法では追い付かなくなってしまいました。。。
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海も風も、空も大地も、人も魂も、神様も子どもたちも
何もかもが僕にとって最高の地であります。



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