1000年の生命を感じるために今年も福島・三春へとやってきました。

オープンから18年、僕のことを「先生」と称呼しながらもまるで我が子、もしくは孫のように温かく接してくださった大切なお客様方。ご高齢を迎え相次いでのお別れが続き寂寞とした日々が過ぎていきます。
満開のピークを過ぎてしまった滝桜から煩悶を解決するメッセージを今年はもらうことはできませんでした。。。




そしてやってきたのは満開の桜1000本が咲き誇る会津"鶴ヶ城"。
19年前に長男がお腹の中で宿る妻とこの満開時期にここへ訪れました。
400年の歴史あるこの城門で迎えるこの桜はおそらく樹齢300年以上だと推測します。
何に支えられることなく、何に囲われ守られることなく「私がこの城を守っているんだ!」と言わんばかり、ゴツゴツのこぶだらけの幹、「答えが知りたければ私に触ってみろ!」。
触れて感じるそのみなぎる生命力。
この仕事は自分には向かない、そう思うことばかりでした。
「ありがとう、生きかえったわ。」「ようやく春がきたわ。」
仕上げを終えるとそう感謝の言葉をいただき、お迎えのご家族の車からの満面の笑顔。
お見送りを終え、次回もまた来ていただきたい、喜んでいただきたい、だからこの仕事をこれからもがんばろう。
そうやって力をいただいて参りました。
江戸幕府に忠誠を尽くし、幕末の京都の治安維持に尽力し、大政奉還後に"朝敵"となった会津藩。恭順は受け入れられず籠城の末、1日に2500発のアームストロング砲を受けながらも持ちこたえた鶴ヶ城。死者3000人以上の戦を見届けたこの場所の戊辰の桜たち。
これまでいただいてきた力以上の力がお客様に届くようもっともっとこの会津の桜のように生命の幹を強くしていかなければと。
福島にはいつも答えがあります。
#東北でよかった。。。